クリアすべき許可要件は何?

大きく分けると、次の要件をクリアする必要があります。

①事務所の要件

②専任の宅地建物取引士を設置すること

③政令使用人がいること ※必要な場合のみ

④欠格事由に該当していないこと

 

《事務所の要件》

事務所の要件としては、次の(ア)(イ)のいずれもクリア必要があります。

 

(ア)商業登記された本店または支店であること 

 ★ポイント★

 本店で宅建業を行わなくても、支店で宅建業を営むと、本店も宅建業の「事務所」となり、

 この場合、本店にも営業保証金の供託及び専任の宅地建物取引士の設置が必要になります。

 逆に、本店で宅建業を営み、支店で宅建業を行わない場合は、事務所として扱われないため、

 保証金の供託や専任の宅地建物取引士の設置は必要ありません。

 

(イ)継続的に業務を行うことができる施設を有し、かつ、

   宅建業に係る契約を締結する権限を有する使用人が置かれている場所

 ★ポイント★

  次のような施設は事務所として、認められません。

  ・テント張りやホテルの一室など

  ・1つの部屋を他の者と共同で使用する場合

   ※ただし、一定の高さ(170cm以上)のある固定式のパーテーションなどにより仕切られ、

    他の事務所などを通らない場合は、独立性が保たれていると認められる可能性あり。

  ・区分所有建物などの一室を自宅と事務所として利用する場合

   ※ただし、区分所有建物の管理規約上、事務所としての使用が認められており、かつ、

    住居部分と区別され独立性が保たれている場合は認められる可能性あり。

 

《専任の宅地建物取引士を設置すること》

宅地建物取引士とは、次のいずれにも該当する者を指します。

 ・宅地建物取引士資格試験に合格していること

 ・取引士資格登録(2年間の実務経験か講習を受けることが必要)をしていること

 ・宅地建物取引士証の交付を受けていること

 

不動産の業務のなかでも特に重要な業務である、

物件や契約内容等の説明(重要事項説明)や契約書などへの記名押印については、

宅地建物取引士しか取り扱えない業務(独占業務)と定められています。

 

宅建業の免許を受けるためには、専門家である宅地建物取引士を

規模に応じて一定数以上設置・雇用する必要があります。

 

なお、取引士には、事務所ごとに「専任」の状態で設置しなければならない専任の取引士と、

それ以外の一般の取引士があります。

 

どちらも業務内容は同じですが、

専任の取引士は、業務に従事する状態が事務所ごとに「専任」でなければなりません。

 

★ポイント★

一つの事務所において「業務に従事する者」5名につき1名以上の割合で、

専任の宅地建物取引士を設置する必要があります。

 

専任の宅地建物取引士の「専任」とは、

当該事務所に常勤して(常勤性)、専ら宅建業の業務に従事すること(専従性)の

2つの要件をクリアしている必要があります。

 

「専任に当たらない例」

・他の法人の代表取締役又は常勤役員を兼任

・会社員、公務員のように他の職業に従事している場合

・他の個人業を営んでいるなど、社会通念上における営業時間に、

 宅地建物取引業者の事務所に勤務することが出来ない状態にある場合

・通常の通勤が不可能な場所に住んでいる場合

 

※申請する会社の監査役は専任の宅地建物取引士に就任することは出来ません。

 

《政令使用人がいること》

政令使用人とは、その事務所の代表者で契約を締結する権限を有する使用人のことをいいます。

 

申請者である法人の代表取締役が免許申請書に記載した事務所に常勤する場合は、

別の方を政令使用人として設置する必要はありません。

 

例えば、国土交通大臣免許を申請する場合、代表取締役が各支店に常勤することは不可能ですので、

代表取締役が常勤することが出来ない支店の事務所には政令使用人を設置します。

 

《欠格事由に該当していないこと》

宅建業の免許申請をする法人・個人、法人の役員、個人の法定代理人、政令使用人(支店長)が

以下の事由に該当する場合は免許を受けることができません。

 

①免許申請書やその添付書類中に重要な事項についての虚偽の記載があり、もしくは、

 重要な事実の記載が欠けている場合

②申請前5年以内に次のいずれかに該当した場合

 A:免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為、又は業務停止処分違反をして

   免許を取り消された場合

 B:前記のいずれかの事由に該当するとして、免許取消処分の聴聞の公示をされた後、

   相当の理由なく廃業等の届出を行った場合

 C:禁錮以上の刑に処せられた場合

 D:宅建業法、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定に違反し、又は

   刑法(傷害・現場助勢・暴行・凶器準備集合・脅迫・背任)の罪、暴力行為等処罰に

   関する法律の罪を犯し、罰金の刑に処せられた場合

 E:暴力団員等

 F:免許申請前5年以内に宅地建物取引業に関して不正または著しく不当な行為をした場合

③破産手続開始の決定を受けて復権を得ない場合

④宅地建物取引業に関し不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな場合

⑤精神の機能の障害により宅地建物取引業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を

 適切に行うことができない場合

⑥法人の役員、個人の法定代理人、政令使用人(支店長)が上記②、③、④又は⑤に該当する場合

⑦事務所に専任の宅地建物取引士を設置していない場合